先生!リンパマッサージって、危険なんですか?
え?どうしたの?急に。
お友達に「リンパマッサージでセルフケアを始めたよ!」って伝えたら、「危ないから止めた方がいいよ。」って言われたんです(泣)
あらあら。それはちょっと残念なお話ね。お友達はテレビやニュースを見て信じてしまっているのね。
そうなんですか?
ちょっと詳しく説明するわね。
リンパマッサージは危なくありません!
最初に結論を言ってしまうと、リンパマッサージの危険性は、かなり低い部類に入ると思います。
世の中には様々なセルフケアの方法がありますが、それらと比較しても、リンパマッサージだけが特別危険度が高いとは言えません。
ではなぜ、世の中の一定数の方が、「リンパマッサージは危険なのでは?」と、心配されているのでしょうか?
よく聞かれる事例に沿って、解説したいと思います。
首のリンパマッサージで突然死の可能性があるので危険?
「首のリンパマッサージを左右同時に行うと、突然死の可能性があるので危険です。」というテレビ番組があったそうです。
この突然死の可能性を解釈すると、「前頚部の頚動脈三角にある頚動脈洞には、血圧を下げるセンサーの役目の頚動脈小体があり、ここを指圧すると血圧下降と徐脈が起こるため、注意しましょう。」ということだと思います。
リンパマッサージをすることで、頚動脈洞が圧迫されて、突然死までも引き起こすというのは、少々言い過ぎ感があると思います。
そもそもですが、リンパマッサージは皮膚の上からリンパの循環を促すように行うものなので、頚動脈洞一点を継続して圧迫し続けること自体、リンパマッサージとは言えません(笑)。
首と肩の格安マッサージを受けて、髄液が漏れる事故を負った
この事故は明確にリンパマッサージとは言われていませんでしたが、「マッサージを受けて、髄液が漏れた!」と、かなり大きなニュースになりました。
詳細なことはわかりませんが、髄液が漏れるほどの衝撃を与えるのは、もはやマッサージとは言えません。
正しい知識を学んだ、あん摩マッサージ指圧師であれば、このような事故は起こらないと思います。
ニュースでは、「格安マッサージを受けて」と、報道されていたようですから、無資格者が無茶な施術をしたのかもしれません。
リンパマッサージを受けたら、肋骨を骨折した。
これも「どうやったら、肋骨が折れるの?」と専門家には、考えられない事例です。
あえて考えてみると、うつ伏せで強く圧迫するような手技をする場合、骨粗相症の方などは、肋骨が折れる(ひびが入る)可能性は、否定はできませんが、それはかなり間違った力加減で圧迫している場合です。
そもそもリンパマッサージを行う上では、そうした圧迫手技はほとんど用いられませんので、リンパマッサージが原因で、肋骨が折れることはありません。
ふくらはぎのリンパマッサージで死亡?
ふくらはぎをリンパマッサージして、血栓がはがれて、肺塞栓症になったというニュースがありました。
これいわゆるエコノミークラス症候群と同じ原因なわけですが、血栓と言うのは、血管の内側に存在するものです。
リンパマッサージと称して、強めのマッサージをすると、血栓がはがれるような可能性がないとはいいきれませんが、それは相当まれなケースと考えられます。
一般の方々がリンパマッサージを受けて、肺塞栓症になった。と言う事例は聞いたことがありません。
まとめ
いくつかのニュースやテレビの報道などをみて、「リンパマッサージは怖いかも?」と思われている方もいらっしゃるかと思いますが、
我々専門家が言えることは、リンパマッサージは、正しい知識と方法で行えば、安全です。
無資格者が、「リンパマッサージです。」と言い切り、リンパマッサージまがいの施術を行った結果、トラブルになったとしても、それはリンパマッサージが悪いのではなく、無資格者の施術方法が悪いのです。
インターネットはもちろん、地上波のニュースですら、誤解をまねくような表現が積極的に使われたりします。
メディアの情報を鵜呑みにするのではなく、自分自身でしっかりと判断する必要がありますね。
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